(LUFT TOKYO)空冷ポルシェの世界を堪能してきました

先日は少し店を離れ、以前から関心のあった「空冷ポルシェ」の世界に触れてきました。 3月14日に開催された「LUFT TOKYO」への訪問記録です。


幼少期からから空冷ポルシェには惹かれるものがありましたが、最近は特に「964型」と呼ばれるモデルが気になって仕方ありません。 そんな折空冷ポルシェに特化した大規模なイベントが開催されると聞き、チケットを手配しました。

単に車両を眺めるだけでなく、それを維持・モディファイするオーナーの方々がどのようなマインドで、どのような熱量を持って接しているのか。「現地現物」でその空気感を確かめることが今回の目的です。

富士での前日譚:動態保存という凄み

イベント前日の3月13日には、道中の富士スピードウェイ内にある「富士モータースポーツミュージアム」に立ち寄りました。 ここでの収穫は、展示車両の多くが「動態保存(走れる状態で維持されている)」であるという事実です。

雑誌や映像でしか見たことのないマツダ・787Bやトヨタ・GT-Oneといったレジェンドマシンが、単なる置物ではなく、メカニカルな生命力を維持したままそこに在る。その凄みには圧倒されるものがありました。特にトヨタ・7の佇まいは、当時の開発者たちの執念が透けて見えるようで、非常に見応えがありました。

東京・丸の内での休息

翌14日、イベント当日は会場付近に駐車場がないため、川崎から電車で向かいました。 途中、東京駅の丸善丸の内で、個人的に推しているキャラクター「お文具さん」のイベントが開催されていたので寄り道を。メカニカルな世界とは正反対の、ゆるい癒やしに少し触れてから、本番の会場である銀座KK線(東京高速道路)へと歩を進めました。

銀座KK線に現れた「100億円」の絶景

会場に到着すると、そこには目を疑うような光景が広がっていました。 高速道路の上に並ぶ車両の総額は、ざっと見積もっても100億円規模。しかし、その額面上金額以上に「希少性の密度」が尋常ではありません。

グランツーリスモの世界でしか目にしたことのないRUFのCTRやBTRが、ごく自然に数台並んでいる。さらにグループCカーである962Cの実車を間近で拝むことができ、そのパッケージングの異質さに驚かされました。

お目当ての964型に関しても、ターボSや3.8RS、カレラRSといった、世界中のコレクターが血眼で探すような個体がずらりと並びます。また、レストモッドの最高峰と言われるシンガー(Singer)の個体も複数台展示されており、細部の作り込みや表面処理の精度には、今後の刺激になるヒントが多分に含まれていました。


歴史とカスタムの共生

展示は新しいモデルやカスタム車両に留まりません。 日本のモータリゼーションの歴史を語る上で欠かせない、日本グランプリ優勝個体の904。高倉健さんが愛用していたという356。そして伝説的な2.7カレラRS。 これらが一つの空間に共存している様子は、もはや単なる「車の展示会」ではなく、ポルシェというブランドが築き上げてきた文化そのものを見せられているようでした。

カスタム車両のセクションでは、湾岸の伝説を彷彿とさせる個体や、圧倒的なワイドボディのRWB、そしてMADLANEの935MLなど、「何でもあり」でありながら、不思議と全体のクオリティが統一された、極めて純度の高い空間となっていました。

刺激を糧に

特に印象的だったのは、MADLANEの代表が自分とほぼ同世代、あるいは年下でありながら、世界を相手に驚異的なクオリティの車両を世に送り出しているという事実です。

会場に漂う活気、来場者の真剣な眼差し、そして何より現存する名車たちのコンディション。 これら全てが強い刺激となり、「自分も今の仕事において、もっと基準を高く持たなければならない」と、強く感じました。 私も頑張らなくてはいけません。 参加出来て本当に良かったです。