こんにちは、S-crestです。
今回はカワサキ・マッハ500SS(H1A)の修理事例をご紹介します。
この車両は「他店で購入したが調子が悪い」とのことでご相談いただき、点火系の不調を中心にキャブ等色々と取り組みました。この車両はディストリビューター付きCDI点火方式を採用したモデルです

マッハ系は年式で構造がバラバラ
マッハはH1(500SS)やH2(750SS)を筆頭に、KH250・400、SS250・350など排気量も様々。
とくに点火まわりはかなり実験的で、年式や仕様地によって中身が非常に大きく違います。
コンデンサーの配置、配線の取り回し、ある年式はCDIなのに一瞬だけポイントになったり イグニッションコイルの仕様など、一筋縄ではいかないモデルが多く、「見た目だけで判断するとハマる」ことも。
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入庫時は以下のような症状が出ていました:
- アイドリング中に急にエンスト
- 納車した瞬間からアイドリングが3000rpm
- 加速時にバラつき・失火あり
- 始動もムラがある
- めちゃくちゃオーバフローする
見た目ではパーツ交換歴もあるようで、「ある程度いじられている車両」でしたが、内部はかなり汚れ・接触不良が進行していました。
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→ デスビ分解・清掃
→ センサー接点の導通確認
→ コネクター・配線の腐食修復




プラグコードも交換
プラグコードもかなり劣化しており、普通にリークしていました 危険。
→ 新品コード+キャップに交換し、失火・リークを抑えました。


ウメデンも対応可能です
ちなみに、UMEDEN製の点火ユニットも取扱い・取り付け可能です。今回の車両は純正CDI仕様でしたが、今後の信頼性を考えてウメデンのCDI+ウオタニのプラグコード+ウオタニコイル仕様としました。

キャブレター調整:油面とスロー系の詰まり
キャブ内部は一見きれいでしたが、ジェットも汚れがあったのと、フロートにも穴が開いていたので、修理しました
→ 全バラ清掃
→ フロート高さの調整

最終チェックも抜かりなく
シリンダー圧縮をチェックし、キャブの同調もきちんと合わせます。 勉強しながらの取り組みなので何回か手直しもありましたが、無事に調子もよくなりオーナー様にも喜んでいただき、youtubeにも取り上げていただきました! ぜひご覧ください。
最後に
マッハ系は、「とりあえず火が飛べばいい」ではまともに走りません。
3気筒すべてが適正なタイミングで、適正な混合気で、しっかり火が飛ぶことが大前提です。
過去にも「別のお店で買ったが調子が悪い」「吹けない」「自転車より遅い」「燃費がリッター3」といったご相談、色々と対応してきました。
マッハ系の不調でお困りの方、ぜひ一度ご相談ください。
写真ギャラリー(各排気量)







